週刊3Dモデリング講座: 超初心者でもできました!Meshmixerで作る合体モンスター

Meshmixerはオートデスクが開発した無料の3Dデザインソフト。モデリング初心者にも使いやすい「123Dシリーズ」の一部として公開されています。Meshmixerを使ったデザインコンテストを始めてからMeshmixerの使い方についてたくさんの質問をいただいているため、今週の週刊3Dモデリング講座ではMeshmixerの完全ガイドを公開!基本の操作からモデルを3Dプリントする準備まで、Meshmixerの使い方と合体モンスターの作り方を一通り網羅していきます。

右がグロス仕上げ、左がこれまで通りのマット仕上げです

Meshmixerで作ったPiguin. 左は新しい「グロス仕上げ」の加工が施されたもの

まずはMeshmixerをダウンロード

  • リンクはこちら!
  • 対応OS:Windows (32/64 bit), Mac OS両方
  • 価格:無料!
  • 対応3Dデータファイル形式:STL, OBJ, DAE, PLY, AMF, WRL
  • 言語:今のところ英語だけです。オートデスクさんが日本語化してくれるのを待ちましょう…

Meshmixer を知る

どの3Dデザインソフトにも長所と短所があります。目的に合わせたソフトを選びましょう。

Meshmixerの長所

  • 直感的なスカルプト操作:簡単な操作で粘土のようにモデルの表面を変形できます。
  • スカルプトの種類が豊富:ブラシのサイズ、タイプ(引っ張ったり、とげのようなギザギザを加えたり、平らにしたり)、フォールオフ(ブラシの表面の形)など。
  • 3Dプリント用の準備に便利:スライス、サポートを付ける、モデルのバランスや脆弱性などを分析するAnalysisツールはモデルを3Dプリントしたい人にはとても便利。
  • 肉抜きが簡単:Editツールの中のHollowを選択して、ほぼ自動で肉抜き(モデル内部を空洞にすること)ができます。肉抜きをすることで、造形代が抑えられるだけでなく、モデルの再現性もアップします。
  • 左右対称のモデル制作もOKスカルプトツールまたはセレクトツールのSymmetryにチェックを入れると、左右対称のモデル制作が楽になります。
豊富なブラシの種類

豊富なブラシの種類

Meshmixerの短所

  • 機械的なパーツの作成:Meshmixerは基本的にスカルプトソフトなので、機能性を持たせる部品や正確な寸法で作りたい機械的なパーツの作成には向いていません。

基本の操作

上部のバーからHelp >> Keyboard Shortcutsをクリックすればいつでもショートカット一覧を見ることができます。ですがこれも英語なので、よく使うものだけ集めてみました。マックの方はCtrolはCmdに変えてくださいね。

  • 元に戻す:Ctrl+Z
  • やりなおし:Ctrl+Y
  • 視点を変える:右クリックしながらマウスを動かす
  • オブジェクトを隠す(レントゲンモード): Ctrl+V
  • ズームイン/アウト:クリックホイールを前方に回すとズームイン、後ろに回すとズームアウト
  • 三角メッシュを表示:W

何か作ってみよう!

基礎を身に付けたら、次は実践!Meshmixer異種交配動物デザインコンテストが開催中なので、それにちなんで私も何か動物を組み合わせてみます。うさぎをスタート画面からインポートしました。Meshmixerギャラリーにある1万種以上の中から好きなモデルをダウンロードしてインポートすることもできますよ。

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まずはMeshmixerを開いて、左のうさぎマークをクリック。

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このうさぎを元にモデリングしていきます

1.選択&削除

次にうさぎちゃんの頭を削除します。Selectツールで頭を選択。後ろ側や耳の裏なども忘れずに。この時便利なのが、Smooth Boundary(境界線をスムーズにする)ツール。選択後にSelect >> Modify >> Smooth Boundaryをクリック。左側に出てくるAcceptをクリックしたら、ガタガタだった線がまっすぐに。

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うさぎの頭を選択。耳の後ろなども忘れずに。

Smooth Boundary機能を使うと線がきれいになりました。

Smooth Boundary機能を使うと線がきれいになりました。

選択ができたら、Select >> Erase and Fill >> Acceptをクリックして、頭を削除!ちなみに同じSelect の中にあるDiscardをクリックすると、削除した頭部分には穴が空きます。

Erase and Fill (削除した部分を埋める)をするとこんな感じ。

Erase and Fill (削除した部分を埋める)をするとこんな感じ。

Discard(削除)だけするとこのように穴があきます。

Discard(削除)だけするとこのように穴があきます。

その他選択に関する操作とショートカット

選択は左側の矢印、Selectツールで行います。選択した部分は茶色で表現されます。

  • 全てのオブジェクトを選択:Ctrl+A
  • 選択を部分的に解除(消しゴムのような感覚です):Shift + 消したい部分をクリック
  • 一箇所を選択し、その範囲を放射線状に広げる:選択した部分を中心に、Ctrl+右クリックしながらドラッグ
  • 選択した部分の境界線をスムーズにする(Smooth Boundary):選択後に B
  • 選択した部分を削除して表面を埋める(Erase and Fill):選択後に F
  • 選択した部分を削除(Discard):選択後にDelete

プレーンカット

頭を削除するにはもうひとつやり方があります。こちらはまっすぐの線でモデルをスライスする時に便利。左のEdit ツールの中のPlane Cutを選びます。カットする角度を緑、青、赤の矢印に従って調整し、左上のAcceptをクリック。スパッと頭が切れていますね!

Plane Cutの切断面を設定中

Plane Cutの切断面を設定中

頭がスパッと切れました!

頭がスパッと切れました!

2.Meshmixを使ってモデルをミックス!

これはMeshmixerならではの楽しい操作。左側メニューの一番上、Meshmixをクリック。球や円柱などの基本的な形から、腕や手、耳、顔など面白いものまでたくさんのモデルをドラッグ&ドロップするだけで、モデル同士を合体できます。今回はクマの顔を選んでみました。好きなパーツをドラッグ&ドロップしたら、大きさや位置を変えることができます。

Erase and FIllしたモデルから作業再開。クマの頭をドロップしました。

Erase and FIllしたモデルから作業再開。クマの頭をドロップしました。

Meshmixから取ったパーツを変形させるには

  • 顔の角度を変える:中央の白い球の周りの、紫の円をドラッグ
  • 顔を合体させる場所を動かす:中央の白い球をドラッグ(または左のDrag and Dropメニューでサイズを変更)
  • 顔の大きさを変える:紫色の三角のような図形をドラッグ
顔の角度やサイズを調整。左に見えるのがドロップできる顔の種類。

顔の角度やサイズを調整。左に見えるのがドロップできる顔の種類。

その他Meshmixに関する操作

オブジェクト同士が接していないところにドロップした場合

  • オブジェクトの大きさを変える:中央の白い四角をドラッグ
  • オブジェクトを変形させる:変形させたい方向にあわせて、緑、青、赤の四角をドラッグ

Ctrl + Vを押すと、「レントゲンモード」に切り替わるので、頭がうまく合体されていることがわかりますね。もしドロップしたモデルともう一体のモデルをうまく合体できないようであれば、Analysis >> Inspector >> Auto Repair All で穴をふさぐこともできます。

「レントゲンモード」でうまく合体ができているか確認。

「レントゲンモード」でうまく合体ができているか確認。

3.色をつける

ではクマの頭とウサギの胴体が合体したところで、色をつけていきます!まずはSculptメニューから Color を選択。好きな色を選びます。ブラシの種類はPaint Vertexを選んでください。スペースを押すと色づけのオプションが選べます。

スペースバーを押すと出てくるのがこれ。

スペースバーを押すと出てくるのがこれ。

まずは目を黒く…

まずは目を黒く…

耳やしっぽも塗っていきますよー

耳やしっぽも塗っていきますよー

もう何の動物に仕上げようとしているかわかりましたか?そう、パンダです!全体を白いシェードに切り替えて、よりパンダらしくしてみました。シェードは左側のメニューから選べます。見た目を変えるだけなので、特にモデリング自体に影響はありません。でもなんだかうさぎとの合体というよりは、普通のパンダになってしまいました…

パンダの出来上がり!左手にはシェードの種類が表示されています

パンダの出来上がり!左手にはシェードの種類が表示されています

4.肉抜き

Edit >> Hollowで自動の肉抜き完了。モデルの中身を抜く「肉抜き」を済ませておくことで造形代が抑えられ、モデルの再現度も上がります。Offset Distance で肉厚も調節できます。造形したい素材にあわせて肉厚を変えてください。i.materialiseのマルチカラー石膏なら1.5mmから2mmが最小肉厚です。

肉抜きを自動でしてくれるのは嬉しい!

肉抜きを自動でしてくれるのは嬉しい!肉厚調節も簡単です。

5.ブーリアンを使って材料抜き穴を作る

ここまで作業したところでMeshmixerがクラッシュしてしまい、保存していなかったパンダカラーが失われてしまいました(泣)仕方ないので白いクマのままで進めます。

中が空洞なので、造形中に余計な素材がモデルの中に溜まってしまわないよう、モデルの底部に「抜き穴」をつくります。この作業はブーリアンで簡単に済ませましょう。まずはMeshmixのPrimitiveから円柱を選択して作業スペースにドラッグ。クマの底面に合体させます。

合体できたら円柱をクリックして、シフトを押しながらクマをクリックします。(クマ→円柱の順でクリックしてもOK)。両方のオブジェクトをクリックするとブーリアンメニューが左上に現れます。その中にあるBoolean Differenceを選択すれば重なった部分が削られて、材料抜き穴のできあがり。

円柱とパンダを組み合わせて

円柱とパンダを組み合わせて

Boolean Difference をクリックすると、穴があけられました!

Boolean Difference をクリックすると、穴があけられました!

その他3Dプリントの前に便利な機能

  • 主なエラーを修正:Analysis >> Inspector >> Auto Repair All(全て自動補正)
  • サイズを調節:Analysis >> Units/Dimensions (デフォルトではモデルの大きさがとても小さく設定されているので、拡大しないとほとんどの場合造形できません)
  • 水密性があるか確認:Edit >> Make Solid(体積のあるモデルに自動変換)
サイズ調節

サイズ調節はAnalysisメニューから。

6.3Dプリント

造形の準備が完了したら、いよいよ3Dプリント!左側メニューからPrintを選択すると、Maker Botなどのホームプリンターかi.materialiseを含む高品質な出力サービスで造形する方法を選べます。i.materialiseを選択した場合、金属から樹脂まで、ほぼ3Dプリントラボと同じように素材と仕上げを選択できます。

左手には素材一覧が。選ぶ素材によって値段も自動で計算されます。

左手には素材一覧が。選ぶ素材によって値段も自動で計算されます。

i.materialiseで造形する場合は、Review Cart & Order をクリックすると以下の画面が現れます。Meshmixerはi.materialiseとAPI接続がされているので、Orderをクリックすると自動的にブラウザが開き、i.materialiseのオーダー画面が表示されます。あとは指示に従ってオーダーを済ませるだけ。ただし、現在Meshmixerからジャンプできるのは英語版だけなので注意!

6-1-order

ブラウザが開いてオーダー画面が表示されました

ブラウザが開いてオーダー画面が表示されました

長くなってしまいましたが、一通りの流れはわかっていただけたかと思います。もちろんこの他にも機能はたくさん。ただモデリング素人の私もここまで使えたので、基本的なことなら誰でもできそう。無料なので気軽にダウンロードして、色々試せるのも嬉しいですね。Meshmixerに慣れてきたら、デザインコンテストへもぜひ応募してください!

原文:3D Printing With Meshmixer: A Beginner-friendly Introduction to 3D Sculpting and Combining Meshes by Roxy